BLOG

ブログ

お役立ち

テレビの電波障害を調べる方法

目次

突然テレビが映らなくなったり、ノイズが入ったりすることはありませんか?このようなトラブルの原因として考えられるのがテレビの電波障害です。特に、特定の時間帯や天候によって発生する場合、外的要因による電波障害の可能性が高くなります。

本記事では、テレビの電波障害が起きた場合に出る症状や、リアルタイムの情報を調べる方法、主な原因、対策方法について詳しく解説します。

テレビの電波障害が起きた場合に出る症状

テレビの電波障害が発生すると、映像や音声にさまざまな異常が現れます。電波の受信状態が悪くなると、画面が乱れたり音が途切れたりし、最悪の場合は映らなくなることもあります。以下のような症状が見られた場合は、電波障害を疑い、原因を特定する必要があります。

映像に関する異常

電波障害が発生すると、以下のような映像異常が起こります。

ブロックノイズが発生する

テレビ画面にモザイク状のブロックノイズが現れる症状です。これは、受信電波が不安定になり、一部のデータが欠損したり、正しく復元されなかったりすることで発生します。特に、悪天候や電波干渉が原因で発生することが多いです。

映像がカクつく、途切れる

映像がスムーズに表示されず、途中で止まったり、一瞬暗くなったりする症状が見られることがあります。電波の受信レベルが極端に低下すると、映像が途切れたり、一定時間表示されなくなることがあります。

画面が真っ黒になる(完全に映らない)

テレビの電波がまったく受信できなくなると、画面が真っ黒になり、「信号なし」や「受信できません」といったメッセージが表示されることがあります。この場合は、アンテナの不具合や大規模な電波障害が発生している可能性が高いです。

音声に関する異常

映像だけでなく、音声にも異常が発生することがあります。

音が途切れる

映像は正常に映っているのに、音声だけが断続的に途切れることがあります。これは、電波の信号強度が不安定で、音声データが適切に復元できていないことが原因です。

ノイズが混ざる

ザーザーという雑音やビリビリとした異音が入ることもあります。これは、電波が他の信号と干渉していたり、家電製品や電波を発する機器の影響を受けている可能性があります。

チャンネルごとの異常

中には、特定のチャンネルだけが乱れて映らないこともあります。

特定のチャンネルだけ映らない

すべてのチャンネルではなく、特定の放送局のみ映らない場合、該当の放送局側の問題や、特定の周波数帯域だけが障害を受けている可能性があります。BSやCS放送で特定のチャンネルのみ映らない場合は、アンテナやチューナーの設定が正しくないことも考えられます。

天候によって特定のチャンネルだけ映らなくなる

特にBS・CS放送では、大雨や雪の日に映像が乱れやすい傾向があります。これは、「レインフェード」と呼ばれる現象で、降水によって電波が減衰することで受信が困難になるためです。

時間帯による異常

特定の時間帯に映像が乱れる場合、周囲の環境や電波干渉が影響している可能性があります。例えば、夜間に電子機器が多く使用されることで電波が干渉したり、工事による電波ノイズが発生することがあります。また、悪天候時には風の影響でアンテナがわずかに動き、受信状態が一時的に不安定になることもあります。

テレビの電波障害のリアルタイム情報を調べる方法

電波障害が発生した場合、まずはリアルタイムで状況を確認することが重要です。

総務省の電波情報サイトをチェック

総務省の公式サイトでは、全国の電波状況や障害情報を提供しています。
このサイトでは、放送エリアの変更や電波障害に関する最新情報を確認できます。

<確認方法>
総務省の「電波利用ホームページ」(https://www.tele.soumu.go.jp/)

1.総務省の電波利用ホームページにアクセス
2.「放送関係」→「放送サービスの電波情報」を選択
3.自分の住んでいる地域の情報を確認

各テレビ局のホームページで障害情報を確認

各放送局では、送信所のメンテナンスや障害情報を掲載していることがあります。

<確認方法>
NHKの放送受信障害情報ページ(https://www.nhk.or.jp/res/tv-q.html)
このページでは、NHKの放送に関する受信障害の情報がリアルタイムで確認できます。

また、民放のテレビ局(日本テレビ、TBS、フジテレビなど)やBS・CS放送局(スカパー!、WOWOWなど)も、公式サイトで障害情報を発表することがあります。

SNS(X〈旧Twitter〉)でリアルタイム情報を調べる

SNSでは、リアルタイムで視聴者がテレビの受信状況を報告していることが多いため、同じ地域で電波障害が発生しているかどうかをすぐに確認できます。

<確認方法>
1.X(旧Twitter)を開く
2.検索窓に「テレビ映らない」「電波障害○○市」などのキーワードを入力
3.最新の投稿をチェックし、同じ地域で障害が発生しているか確認

インターネットの掲示板や電波情報サイトを活用

リアルタイムで情報交換が行われている掲示板や専門サイトをチェックすることで、同じトラブルに直面している人がいないか確認できます。

テレビの電波障害が起こる原因

テレビの電波障害は、さまざまな要因によって発生します。特に天候や周囲の環境、設備の不具合などが関係していることが多く、原因を特定することで適切な対策を講じることができます。ここでは、テレビの電波障害が発生する主な原因を詳しく解説します。

天候の影響

天候はテレビの電波受信に大きな影響を与える要因のひとつです。特にBS・CS放送は天候の影響を受けやすく、地上波の電波も状況によっては悪化することがあります。

大雨・雷・雪(レインフェード)

BS・CS放送の電波は人工衛星から送信されているため、雨や雪によって電波が減衰しやすいです。この現象を「レインフェード」と呼び、大雨や雷が発生すると電波が弱まり、一時的に映像や音声が乱れることがあります。

強風によるアンテナのずれ

地上波・BS・CSのいずれも、強風でアンテナの向きが変わると電波の受信状態が悪化することがあります。特に屋外に設置されたアンテナは影響を受けやすく、風の強い日や台風の後にテレビの映りが悪くなる場合は、アンテナの向きを確認する必要があります。

異常伝播(ダクト現象)

高温多湿な天候では、電波が通常とは異なる経路を通る「異常伝播(ダクト現象)」が発生し、遠方の放送局の電波が干渉してノイズが入ることがあります。特に夏場や天気が急変した際に発生しやすいため、突然の電波障害の原因となることがあります。

アンテナの不具合や老朽化

屋外アンテナが強風で向きがずれたり、ケーブルが劣化したりすると、受信状況が悪くなることがあります。

アンテナの向きがずれる

地デジ・BS・CSのアンテナは、送信所や衛星の方向に正しく向けられている必要があります。強風や振動によってアンテナの向きがわずかにズレると、電波の受信レベルが低下し、映像の乱れが発生します。

アンテナの老朽化

アンテナの寿命は約10〜15年と言われています。長期間使用したアンテナは、錆びや劣化により正常に電波を受信できなくなることがあります。特に屋外に設置されているアンテナは風雨にさらされるため、定期的な点検や交換が必要です。

ケーブルやコネクタの接触不良

アンテナからテレビまでの配線(同軸ケーブル)が経年劣化で断線しかけていたり、コネクタ部分が緩んでいたりすると、電波をうまく受信できなくなることがあります。特に、ケーブルが古い場合や、接続部に埃やサビがついている場合は、点検・交換を検討する必要があります。

近隣の建物や工事の影響

新しく高層ビルやマンションが建った場合、電波が遮られたり反射したりして受信状況が悪化することがあります。

高層ビルやマンションの影響

新しく高層ビルやマンションが建設されると、それまで問題なく受信できていた電波が遮断されたり、反射によって電波の受信状態が不安定になったりすることがあります。
特に、送信所と自宅の間に建物ができると電波の直進性が妨げられ、受信レベルが低下することがあります。この場合、アンテナの設置場所を変更する、ブースターを使用するなどの対策が必要です。

工事やクレーン車などの影響

建設現場での大型クレーン車や重機が一時的に電波を遮ることで、テレビの映りが悪くなることがあります。また、送電線や変電所の工事が行われている場合も、電磁波の影響で電波障害が発生することがあります。

他の電波との干渉(電磁波障害)

Wi-Fiルーターや電子レンジなどの電磁波を発する機器が近くにあると、テレビの受信状態が悪くなることがあります。

家電製品や無線機器の影響

テレビの電波は、Wi-Fiルーターや電子レンジ、コードレス電話などの電磁波を発する機器と干渉することがあります。特に、テレビの近くにこれらの機器がある場合、電波障害が発生しやすくなるため、配置の見直しが必要です。

5G・LTE通信の影響

最近では、5GやLTEなどの携帯電話の通信がテレビ電波と干渉するケースも増えています。特に、700MHz帯の携帯電話通信が影響を及ぼす場合があるため、対策が必要になることがあります。この問題については、通信事業者が無料で対策を行っているケースもあるため、該当する場合は相談してみましょう。

近隣のアマチュア無線やラジオ放送の影響

一部の地域では、アマチュア無線やラジオ放送の強い電波がテレビの受信に影響を与えることがあります。このような場合は、フィルターを設置してノイズを低減する方法が有効です。

自然現象や天候などによる影響

自然現象や天候によっても電波障害は発生することがあります。

太陽雑音(サンアウト)

春分・秋分の前後に発生する現象で、太陽の強い電波がBS・CS放送の電波をかき消すことで、一時的に受信障害が発生します。この現象は1年に2回、数分間程度発生することがあり、特にBS・CS放送で影響を受けやすいです。

地震や災害による影響

大規模な地震や台風などの災害時には、送信所の設備が損傷を受けたり、電力供給が停止したりすることで、電波障害が発生することがあります。

電波障害が起きた場合の対策方法

テレビの電波障害が発生した場合、原因に応じた適切な対策を講じることで、受信状態を改善できる可能性があります。以下では、具体的な対策方法を詳しく解説します。

テレビやアンテナの状態を確認する

まずは、テレビやアンテナの基本的なチェックを行い、受信トラブルの原因が自宅の設備にあるかどうかを確認しましょう。

<テレビの設定を確認ポイント>
・テレビのチャンネル設定が正しく行われているか確認する
・「放送受信設定」メニューで信号強度をチェックする
・電源を一度切り、コンセントを抜いて再起動する

テレビの設定が誤っている場合や、一時的なエラーが発生している場合は、これらで解決することがあります。

<アンテナの向きの調整ポイント>
・アンテナが正しい方向を向いているか確認する(風でずれていないかチェック)
・BS・CSアンテナの場合は、微調整が必要なことがある
・アンテナを少し動かしながらテレビの信号強度を確認する

アンテナの位置がわずかにズレているだけでも受信状態が悪化することがあるため、向きを調整することで改善できる場合があります。

<アンテナや配線の状態の確認ポイント>
・アンテナが劣化していないか(錆びや破損がないか)チェックする
・アンテナのブースター(増幅器)が正常に動作しているか確認する
・同軸ケーブルの接続が緩んでいないか、断線していないかチェックする

古いアンテナやケーブルは、受信状態が悪化する原因となるため、必要に応じて交換を検討しましょう。

天候の影響を考慮する

天候の影響が考えられる場合は、下記のポイントも確認してみましょう。

<悪天候の場合>
※悪天候の可能性がある場合は必ず天候回復を待って確認しましょう。
・BS・CS放送が雨や雪で映らない場合は「レインフェード」の可能性が高い
・雷や強風が影響し、一時的に受信状態が不安定になることがある

特にBS・CS放送は、雨や雪による電波の減衰が発生しやすいため、天候が回復するまで待つのが最善策です。

<アンテナの強風対策>
※強風などの影響が考えられる場合は風のない日に確認をしましょう。
・屋外アンテナをしっかり固定する
・強風で動かないように補強する(支柱を追加する、アンテナ固定金具を強化するなど)

風が強い地域では、アンテナの固定を強化することで、電波障害のリスクを減らすことができます。

電波干渉を防ぐ

周囲の電磁波がテレビの受信に影響を与えている可能性があるため、電波干渉を防ぐための対策を行いましょう。

<家電製品やWi-Fi機器の影響のチェックポイント>
・テレビの近くにWi-Fiルーターや電子レンジがないか確認する
・コードレス電話やBluetooth機器がテレビの電波と干渉していないか調べる
・テレビの位置を変えて受信状況を確認する

これらの機器がテレビの電波と干渉している場合は、距離を離したり、Wi-Fiのチャンネルを変更することで改善できることがあります。

<近隣の携帯基地局や無線設備の影響を確認>
・700MHz帯の携帯電話基地局の影響を受けていないか確認する
・必要ならば、携帯キャリアに相談し「テレビ受信障害対策フィルター」の設置を依頼する

特に、新しい携帯基地局が近くに設置された後にテレビの映りが悪くなった場合は、電波干渉の可能性が高いため、専門機関に相談しましょう。

受信環境を改善する

電波障害が頻繁に発生する場合は、受信環境を根本的に改善することを検討しましょう。

<アンテナの位置の変更>
・建物や障害物の影響を避けるためにアンテナの設置場所を変更する
・屋根の上や高い位置に設置することで、電波の受信感度を向上させる

<ブースター(増幅器)の設置>
・電波の受信レベルが低い場合、アンテナにブースターを追加することで改善できる
・マンションやビルの影響で電波が弱い場合は、有効な対策となる

<ケーブルテレビや光回線テレビの導入の検討>
・地形や周囲の環境の影響を受けにくい「ケーブルテレビ」や「光回線テレビ(IPTV)」を利用する
・BS・CS放送が受信しにくい場合も、光回線テレビなら安定した視聴が可能

特に、山間部や高層ビルが多い都市部では、アンテナを使わずにテレビを見る方法として有効です。

専門業者に相談する

アンテナの向きや劣化をチェックしてもらい、ブースターの設置やアンテナの交換が必要かどうか判断してもらいましょう。
長期間電波障害が続く場合は、プロの点検を受けることで原因を特定し、適切な対応ができるため、検討してみましょう。

6.時間が経っても電波障害が改善されない場合は?

もし時間が経っても電波障害が改善されない場合は、以下の対応を検討しましょう。

1.専門のアンテナ工事業者に相談する
2.テレビ受信障害対策センターに問い合わせる
3.ケーブルテレビや光回線テレビの利用を検討する

まとめ

テレビの電波障害が発生した場合、リアルタイムで情報を確認することが問題解決の第一歩です。総務省の電波情報サイトやSNSを活用し、状況を把握した上で、アンテナの確認や周辺環境のチェックを行いましょう。もし長期間改善されない場合は、専門業者への相談も検討してみてください。

関連記事